未来志向経営者インタビューサイト「社長タイムズ」

私がメインで行っている遊技事業部では、『お客様に選ばれるお店作り』を実現するために、『増客』を営業方針としています。

具体的には、年間の来場客数から、毎月の来場客数を目標として設定し、毎年発表しています。
そして、今月は105％いったね、今月は95％だったね、などみんなで一喜一憂しています。

アルバイトとも目標を共有して、お店全体で取り組むためには、売上や利益を目標とするわけにもいかなかったし、来場客数を増やそう！とゲーム感覚で取り組める指標が大切だと考えています。

----お客様を増やすために、お客様を知る。
----お客様を知って、来場客数を増やしていこうぜ！

というのがキーワードになっています。

その中で一番分かりやすくてシンプルな指標になってくるのが、店長から１時間の清掃アルバイトまで共有できる『来場客数』でした。

『挨拶』と『清掃』と『改善提案』を行動方針の柱にしています。
これは、現場やホールで頑張っている人たちに分かりやすい言葉を３つ取り上げ、言語化したものです。

玉とびが悪い、お金が入らない、出ない、汚いなど、現場が一番分かっています。
店長や社長までお客様のご意見やクレームはなかなか届きません。
そのため朝礼やミーティングで改善提案を出せるような雰囲気を作っていこうとしています。

３つの行動方針は、毎日朝礼で唱和していますが、深い意味、哲学、仕事の誇り、DNAに刷り込むようなことまでは至っていません。
もう少し昇華させるためにも、ゲーム感覚を取り入れて、提案してくれた従業員にはポイント制で評価するなど、いろいろな工夫を考えています。

清掃に関しては、みんなの意識が高くなってきました。
お客様アンケートなどを見ると、清掃やキレイだから、という理由は、実は来店動機としては低いです。
しかし、離反の動機になっています。

新しいお客様の確保も大事ですが、今来店いただいているお客様を離反させてもいけない。
10年ご愛顧いただいたお客様をこぼれさせないといった、ディフェンスも重要だと思っています。

緊急事態宣言時は、売上が0円になりました。
遊技事業はセーフティネットがなかったのですが、今回、補助金や助成金をしっかり利用しました。

その中で感じたのは、創業45年の中で、財務体制をしっかりしていたおかげで、なんとか乗り切れたということです。

いろいろな事業をしているので、こっちが立たなければこっちで、と上手くバランスを取りながらやってきました。
これは、会長、副社長の功績です。
45年積み上げてきた内部留保、自己消費率、現預金の厚みだったりがあったおかげで、できたことです。
45年の重みは大きいです。

この事業は苦しい中でも、「武士は食わねど高楊枝」のように、何も食べていないけどお腹いっぱいにみせないといけない業界です。
そこのスタンスをお客様に伝えながら、機械、人件費、宣伝広告費、光熱費の４つをぐっと抑えることが重要だと考えています。
いかに効率よく抑えるかということですね。

とはいっても、人件費を抑えすぎてもいけません。
お客様に見えるところはアナログで、バックヤードなど見えないところは、どんどんロボットを入れたり、AIを入れたり人がやっていたことを機械にしてもらうことも進めないといけないと思っています。