未来志向経営者インタビューサイト「社長タイムズ」

今回の社長タイムズは、大阪市内でピラティススタジオを経営している杉さんをご紹介させていただきます。
杉さんは、幼少期に虚弱体質（小児喘息）で健康に問題がありました。その問題を解決するために水泳を始めます。これをきっかけにスポーツへの情熱は、テニスという形でさらに花開きます。中学時代には軟式テニスを始め、すぐにその才能を発揮。大阪大会で優勝するほどの実績を納めました。高校に進学すると硬式テニスに切り替えて続けテニスの技術を磨き続けました。高校を卒業して大阪社会体育専門学校に進学をしてテニスの道を目指しましたが、自分より上手な選手との差を知ることとなり初めての挫折を味わいました。結果として、彼の心の中では、テニスを職業にするということはあきらめたといいます。
それと同時に、専門学校への進学は、杉さんにとって新たな扉を開くこととなります。ここで彼は、パーソナルトレーナーという職業に初めて触れ、その魅力に引き込まれていきました。
アスリート個々に合わせたマンツーマンの指導ができる仕事は、「かっこいい」と感じるだけでなく、彼自身がスポーツを通じて経験した身体と心の成長を、他者にも提供できる手段として理想的であると感じました。
卒業後、その思いを胸にフィットネスクラブに勤務した杉さんは、業界の現実と自身の理想とのギャップに直面します。
当初は業務委託契約でパーソナルトレーナーとして独立し、ピラティス、加圧トレーニング、ウェイトトレーニングといった様々なプログラムを提供し始めましたが、成功には至りませんでした。
自分でクライアントを獲得し、ビジネスを成立させるためのマーケティングや営業のスキルがないことから、お客様を獲得することができずに売り上げは思うように伸びませんでした。
しかし、この失敗が杉さんの次なるステップの原動力となったのではと感じます。
杉さんは、トレーナーをしながら整骨院でのアルバイトを始めます。
その後、自分より若いトレーナーが入社してきたのをきっかけで、杉さんに気づきを与えます。
その若いトレーナーは、自分と違い、直ぐにお客様を獲得して売上を上げていくのです。自分は若いからとか、経験がないからうまくいかないのだと、周りや環境のせいにしていた自分が、売上を上げるために何もしておらず、ただぽつんと立ってトレーニングジムにあるマシーンの使い方を説明したりしていただだったと気づきます。
そこで、背中の扉を閉め、整骨院を退職、トレーナーとして真剣に向き合い、そして様々な本をよんだりセミナーに参加してみたりしてトレーニングの知識だけではなくて、マーケティングや自己啓発（コミュニケーションのとり方）等の手法を習得されます。
結果として、半年くらいで、売上トップとなります。
しかし、周りからはひがまれたりねたまれたり陰口を言われたりするようになりました。さらに、以前の自分と同じように結果を出せずにやめていくトレーナーもいました。この人たちに何か出来ないかと考えた結果、周りのトレーナーの強みを知り、自分の特異な分野ではないことは、そのことが特異なトレーナーに回すようにしました。その結果、自分も幸せを感じるようになりました。
この結果を通じて、トレーナーとして成功するには、ただ単にトレーニングのスキルがあるだけではだめだということ、マーケティングと営業のスキルが必要だということでした。この仕組み（組織）をつくろう。
全国に自分の想いややり方を伝えていきたいと思うようになり店舗を持つことを決意します。

杉さんは、ピラティススタジオのフランチャイズモデルを導入することで、事業拡張計画の核となり、ブランドの確立と全国展開を目指しています。
彼のビジョンは、全国どこでも高品質なサービスを提供すること。
そのために、彼は自身のトレーニングメソッドを標準化し、それをフランチャイズとして提供する体系を構築しました。
これにより、独自のトレーニングスタジオは「Pilates Synergy」というブランド名で知られるようになり広まっていっています。
このフランチャイズシステムの成功は、杉さんの徹底したサービス管理と教育プログラムにあります。
彼はインストラクターの養成講座を自ら開催し、全店舗で統一されたサービスが提供できるように工夫をしています。
さらに、新規オーナーが自店舗を開設する際の初期投資を抑えられるよう、低コストで始められるモデルを提供する。
これにより、起業を志す多くの人々にとって、彼のフランチャイズは魅力的な選択肢となっていきました。
また、杉さんはピラティスというコアコンセプトに加え、美容業界や他のフィットネスメソッドとのシナジーを図ることで、事業の多角化を進めていけると感じています。
これにより、彼のジムはただのトレーニングスペース以上の価値を顧客に提供し、業界内での独自の地位を築いているのです。

杉さんの事業哲学は、単にフィットネストレーニングを提供すること以上の深い意味を持っています。
彼は顧客一人ひとりの身体の痛みやコンプレックスに真摯に向き合い、その解消を通じて自己肯定感の向上を図ることを最も重要な目標としています。
このアプローチは、顧客がただ身体を鍛えるだけでなく、精神的な充実感と幸福感を得られるようにするためです。
杉さん自身が言うには、「私たちスタジオでピラティスを受けることは、身体を変え、心を豊かにし、新たな自分を発見する旅の始まりです。」
彼の経営哲学は、教育にも強く反映されています。
彼は他のトレーナーと共に成長し、それぞれが専門性と人間性を高めながら、健康とウェルネスの普及を推進することを目指しています。
彼の考えでは、教育は単に技術を教えること以上に、価値観や考え方を共有することが含まれます。
この哲学は、彼が立ち上げたインストラクター養成講座や、従業員との日々のコミュニケーションにも現れています。
彼は、「私たちのチーム全員が同じ理念を共有し、それぞれがプロフェッショナルとしても人間としても成長できる環境を整えることが、経営者としての私の責任です」と述べています。
将来のビジョンにおいては、杉さんは全国規模での事業展開を計画しています。
彼は現在4店舗の自社ブランド「Pilates Synergy」を持ち、さらにフランチャイズ展開を、今後3年以内には100店舗を目指しています。
彼の目標は、日本全国に彼のトレーニング哲学とメソッドが根付き、多くの人々が体の痛みやコンプレックスを解消して、より明るい生活を送れるようにすることです。

「ピラティススタジオは増えていますが、真剣に顧客の未来を考え、継続的なサポートを提供できる場所はまだまだ少ないです。
私たちは、それぞれのお客様が自らの目標を達成し、自信を持って歩んでいけるよう、全力でサポートします。
将来的には、この業界で働きたいと考えている方々にも道を提案できるよう努めています。
皆さんが健康で充実した生活を送るために、私たちと一緒に新しいスタートを切りませんか？」

今回取材をさせていただいて杉さんですが、今の感じからは想像ができない経験をされていると思いました。

２４歳で独立してトレーナーになり全然売上も上がらずあきらめかけた時に、後輩のトレーナーから気づきを得ました。
そして、独学でマーケティングや営業手法などを学び実践をしました。結果うまくいき、それに満足をすることなく、仲間に惜しみなくチャンスを提供しています。
その経験から、そのノウハウを同じような境遇のトレーナーに伝えていきたいと思うようになったのです。
それから、順風満帆かと思いきや、ある日突然、従業員のほとんどが辞めてしまうという体験をします。
ここでも新らなる気づきと、友人であり現執行役員の大長さんに助けられるのです。

杉さんの人生は、与えて与えられている人生に感じました。
ピラティススタジオをこれからも出店を加速させそして、体が痛くなってから直してもらう人生ではなく、痛くなる前に予防できる人生で、自己肯定感を持った人が増える一躍を担うに違いないと感じました。

ぜひ、ピラティススタジオ　心斎橋店、肥後橋店、なんば店に足を運んでみてください。
体験会実施していますよ。